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BLUE GIANT 1~7巻 感想【熱くなれ、激しくなれ、ジャズプレイヤー宮本大】 石塚真一

BLUE GIANT(1) (ビッグコミックス)

今回紹介するのは、色々な賞で絶賛されているBLUE GIANT(ブルージャイアント)です。これ、jazzを主軸にしながらも、等身大の人間関係を描くまでヒューマンドラマ的な要素も持ち合わせたマンガになっています。

それでは、この「BLUE GIANT」。あらすじ、感想いってみましょう。

「BLUE GIANT」あらすじ

高校三年生、宮本大(みやもとだい)は、中学生の時に、同級生の周平に連れられて、ジャズバーを訪れた。そこで、虜になってしまったジャズの世界。

そして、彼はサックスを手に入れてからというもの、河原で引きまくる毎日。

楽譜も読めない、ジャズのイロハもわからない。でも、熱いジャズのハートを演奏に込めることはできる。ジャズと青春を織り混ぜたストーリー、ここに開演!!

 

人生をjazzで表現したマンガである

すごくいいですよ、この「BLUE GIANT(ブルージャイアント)」。

冒頭にも書きましたけど、jazzとしての音楽性だけに焦点を当てるんじゃなくて、宮本大という人間が、過ごしてきた人生をjazzというフィルターを通して描いている、って感じです。

その感じが出ているのが、1巻で同級生の光明(みつあき)が転校するときに引くシーンと、知り合いの愛犬が亡くなった時に引く「バーナムラブ」のシーン。この二つの場面は本当にすごい。

僕が好きなマンガのうちの一つ、「四月は君の嘘」という有名なピアノのマンガで、キーキャラクター達が引くピアノのシーンは「音が踊っている」ように感じる事があります。

 

でも、この「BLUE GIANT」は「踊っている」感じとは違う。表現するなら、「音が襲いかかってくる」感じ。なんとなく、ハートに飛び込んでくるんですよ。不思議ですよね、マンガだから音は出ないのに。

 

回想シーンが素晴らしい

巻末のビデオレターのように進む回想シーンがすごくいいですね。ジャズプレイヤーになった宮本大の良さが、伝聞形式で語られています。

プロのジャズプレイヤーとしての宮本大は、本編には少しも登場しないのに、回想シーンとして書くだけで、こんなに読者に印象を残せるというのは、色んなマンガを読んできた中でも、初めての体験です。

 

「BLUE GIANT」まとめ

ジャズという、普段の人には馴染みが浅いものでありながら、「激しくて、熱い」ジャズが、本の中から、読者に向かって真っ直ぐに飛び込んでくる、この「BLUE GIANT」。今後、宮本大がどうなっていくのか、楽しみです。

 

関連書籍

 

「BLUE GIANT」巻別まとめ

2巻

BLUE GIANT 2 (ビッグコミックススペシャル)

BLUE GIANT 2 (ビッグコミックススペシャル)

  • 作者: 石塚真一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/03/28
  • メディア: コミック
 

由井さんと出会って、レッスンを受け始める2巻。この2巻では、由井さんに初めてピアノを聞いてもらうシーンと、仙台のジャズフェスティバルで、いきなりストリートライブをやりだす演奏シーンが凄くカッコイイ。マンガなのに、なんでこんなに音が聞こえるような気がするんだろうか?

 

3巻

BLUE GIANT(3) (ビッグコミックス)

BLUE GIANT(3) (ビッグコミックス)

  • 作者: 石塚真一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/12/15
  • メディア: Kindle版
 

この間の感動シーンは間違いなく、「バーナムラブ」、宮本大が初めて作った曲です。バーナムを飼っていたおじさんが涙を流すシーン、感動しますね。

話の順序は逆転しますが、文化祭で宮本大がみんなの前で「校歌」を弾くシーンの迫力も凄いです。おとなしい音楽の黒木先生とのピアノセッションは、二人とも鬼気迫るものがありながら、最後は生徒たちと一緒にスタンディングオーベーションしたくなります。

 

4巻

BLUE GIANT 4 (ビッグコミックススペシャル)

BLUE GIANT 4 (ビッグコミックススペシャル)

 

宮本大が東京に行く4巻。やっぱり一番の魅力のあるシーンはJAZZバー「bird」で叱られたおじさんに自分の演奏を聞かせるシーンじゃないでしょうか。ほんと不思議なんだけど、BLUE GIANTってコマから音が聞こえてくるんですよね、いやマジで。

結果、演奏を聞き終わったおじさんが、ちいさな声で「ぎゃふん」と言ったシーンはなかなかの名場面。この作者は、ストレートな言葉で言えない大人たちの気持ちを表現するのが本当に上手い。それは、4巻後半の師匠とお酒を飲むシーンにもいえる事なんですけどね。

 

5巻

BLUE GIANT 5 (ビッグコミックススペシャル)

BLUE GIANT 5 (ビッグコミックススペシャル)

 

雪祈(ゆきのり)と動き始める5巻。5巻の見どころは、アキコさんのやっているバー「テイクツー」で、雪祈の前で引くシーンでしょう。第36話「TIME WAS」の雪祈メインのシーンが、大の演奏の凄さを物語っています。

物語とは離れてしまいますけど、アキコさんの経営するバーや、クラブ「ソーブルー」を見て、ジャズバーに行ってみたくなりましたね。今度行ってみようかなぁ。

 

6巻

BLUE GIANT 6 (ビッグコミックススペシャル)

BLUE GIANT 6 (ビッグコミックススペシャル)

 

6巻は、ドラマーとして玉田が成長する回といっても過言ではありません。大と雪祈という実力派プレーヤーの中で成長していく姿は、読んでいて、すがすがしささえ感じてきます。

それと、個人的には川喜田さんがギターを持って「負けにいってくるわ」というシーンが凄く好き。この一言に、いろんな意味が込められていると思うんですけど、読み取れることが多すぎて・・・、実力者の発言だからこそ、なんとも言えない魅力的な一言になっていると感じますね。

 

7巻

BLUE GIANT(7) (ビッグコミックス)

BLUE GIANT(7) (ビッグコミックス)

 

7巻は、1~6巻までとは少し違って、大舞台「ソーブルー」に立つための、物語のタメを作るような巻になっています。そのため、今までと比べると、面白みに欠けるところがある感じ。

ただし、最後に出てくるソーブルーの「平」さん。この人のキャラクター、発言、全てがイイ。自分のプレイを全否定された雪祈が、平さんと関わっていくことで、どう変わっていくのか。凄く楽しみです。