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ボールルームへようこそ 1~8巻 感想【社交ダンスって、こんなに熱量が溢れてるの?】竹内友

ボールルームへようこそ(1) (月刊少年マガジンコミックス)

一昔前はスポーツマンガといえば、野球、サッカー、テニスあたりのメジャーなスポーツが多かったような気がしますが、最近はマイナースポーツにも目があたるようになってきました。

この「ボールルームへようこそ」もその一つ。競技社交ダンスをテーマにしたスポ根マンガになっています。社交ダンスというと、スローなテンポで大人がやるもののイメージがありますが、このマンガはそうではありません。このマンガには圧倒的な熱量がある!それでは、あらすじ、感想いってみましょう。

「ボールルームへようこそ」あらすじ

中学3年生の富士田多々良(ふじたたたら)は、自分には何もないと考え、自信を持てない上、進路も決めかねているタイプ。そのせいもあり、学校ではモグ田と呼ばれ、イジメられていた。

いつものようにイジメられていたところに、「仙石要(せんごくかなめ)」というプロダンサーが通りかかり、たたらは助けられるとともに、社交ダンスの練習場「小笠原レッスンスタジオ」に連れていかれる。そこで出会ったのは、同じ高校に通う「花岡雫(はなおかしずく)」。彼女は競技ダンスの選手だった。

ダンスを通じて、そして色んなパートナーとの出会いで、自信がなかった富士田が少しづつ変わっていく。激しく、熱い競技社交ダンス、ここに開演!

 

とにかく絵の熱量がすごい!

社交ダンスをテーマにしたマンガであることは知っていましたが、この本を実際に手にとるまでその熱量についてはまったく知りませんでした。読んでみると、その熱さに驚かされます。シーンによっては絵から蒸気が出ているよう

1巻の中でのお気に入りのシーンが、まさに最初の話で、多々良が、小笠原レッスンスタジオにから帰り、こっそり入れられていた、仙石プロの出場した大会のビデオを見るシーン。

仙石プロが、睨みつけるように、かつアピールするような凄味のある表情には引き込まれるものがあります。こういったシーンは、1巻以降にもたくさんでてくるんですけど、社交ダンスを踊っている時の表情は主人公だけではなく、みんなが魅力的な顔をしているのが特徴です。

 

「四月は君の嘘」「BLUE GIANT」が好きならぜひ!

このマンガを読んでいて一番近いなぁ、と感じたのが「四月は君の嘘」。熱量というか、本の絵の中から読者に訴えかけてくる凄味、みたいなものに似た雰囲気を感じています。

過去の記事でも書きましたが、「四月は君の嘘」は、マンガという音が鳴らない媒体なのに、音が聞こえてくるようなイメージ。

この「ボールルームへようこそ」の場合は、踊っている音楽と、ターンする時のダンサーの風みたいなものが本から出てきているような気がしてなりませんね。

そういえば、「BLUE GIANT」にも、読者に熱量を届けるという点で似ている気がしますね。人気になるマンガって、やっぱり読者に訴えかける温度域が高い気がします。みんな、心のどこかで熱くなりたいと思っている人が多いんでしょうか?少なくとも僕はその一人ですが・・・

 

社交ダンスの細かな説明は少な目で、読みやすい

冒頭から書いているように、この「ボールルームへようこそ」は社交ダンスをテーマにしたマンガ。ただ、社交ダンス(特に競技)は、普通の人にはルールもよくわかりません。僕もそうでした。

もちろん、ルールの説明はあります。ただ、凄く分かり易いのが社交ダンスの説明が堅苦しくないところ。ルールを全部知っていないと読めないのではなく、一つの課題に対して一つのルールに則って、物語を書いているイメージなので、凄く読みやすく、少しづつ詳しくなっている気になります。

 

「ボールルームへようこそ」まとめ

スポ根マンガとしては凄く珍しい「競技社交ダンス」をテーマにしたこの「ボールルームへようこそ」。青春部活マンガといえば、野球、サッカーなどが定石ですが、この「ボールルームへようこそ」も全く負けていません。

とにかく、1巻を読んでみてください。その熱量に当てられて、部屋の中で一回ホールド(社交ダンスの形の一つ)を取ってしまう事、間違いなしですよ。

 

この記事で紹介した漫画

 

巻別まとめ

2巻 

ボールルームへようこそ(2) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(2) (月刊少年マガジンコミックス)

 

 いきなり日本トップクラスの大会「三笠宮杯」に足を怪我している兵藤の代わりとして出る事になった、多々良のシーンから始まる2巻。この2巻のオススメは、兵藤がタンゴを踊るシーンと、赤城真子とともに公園で多々良が踊るシーン。

多々良に触発された兵藤がタンゴを踊るシーンは気迫あふれたものになっていて、読者を魅了してくれます。特に好きなのが、兵藤の目ですね。ダンスをやっている時に本気になっている目は、読者にも「見ろ」という気迫が伝わってきます。

そして、もう一つ印象的だったのが、まこちゃんと一緒に踊る多々良のシーン。まこちゃんの弱い部分を、もともと自信のない多々良が引っ張るシーンは、ダンサーとしてだけではなく、多々良自身の人間の成長を描いているように感じましたね。

 

3巻

ボールルームへようこそ(3) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(3) (月刊少年マガジンコミックス)

 

まこと一緒に出場する「天平杯」が始まる3巻。3巻での見どころは、やっぱり最後の決勝ソロですよね。多々良とまこちゃんの「花と額縁」のところの話がたまりません。

まこちゃんが、ガジュから軽く見られていたのに対して、多々良と踊る事で花を開花させるシーンはたまらない。まこちゃんが急に色っぽく見えてくるんですよねぇ。

 

4巻

ボールルームへようこそ(4) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(4) (月刊少年マガジンコミックス)

 

平杯の終わりまでが収録されている4巻。ネタバレになっちゃいますけど、表彰式のシーンがめちゃくちゃいいんですよね。一つ目は、赤城・花岡ペアが優勝を告げられるシーン。そして、二つ目は天平杯の特別賞「ボールルームクイーン」にまこちゃんが送られるシーン。

3巻での花と額縁のシーンが凄く良かったので、その影響を受けて、ボールルームクイーンに選ばれるまでの流れが好きなんですよねぇ。残念ながら、多々良とまこちゃんの二人はセパレートしてしまいますが、正直、まこちゃんがヒロインでいいのでは・・・?と思っちゃいました。

 

5巻

ボールルームへようこそ(5) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(5) (月刊少年マガジンコミックス)

 

独り身(シャドー)になってしまった多々良が、パートナーとなる緋山千夏(ひやまちなつ)と出会う巻。多々良が踊っているシーンはほとんどありませんが、仙石さんが踊っているシーンがたくさんあり、そのダンスシーンは見どころ連発です。

高校に進学した多々良が出会ったちーちゃんこと、千夏は、なにか訳ありでダンスを辞めてしまった様子。その理由は、6巻以降で明らかになります。こういった前振りの段階からパートナーになる過程が丁寧に描かれているところも、「ボールルームへようこそ」の魅力ですね。

 

6巻

ボールルームへようこそ(6) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(6) (月刊少年マガジンコミックス)

 

ついに、ちーちゃんとのパートナーが結成される6巻。そしてちーちゃんが、競技ダンスを辞めた理由が、ジュニアの時に元々女子同士で組んでいて、その後、高校生になった時にカップルを組めなかった事が原因であることが明らかになります。

しかし、競技ダンスって、女性の方が人口多いんですね。なんだか、意外。てっきり、半分半分くらいなのかと思ってました。

 

7巻

ボールルームへようこそ(7) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(7) (月刊少年マガジンコミックス)

 

多々良が静岡のグランプリでリーダーとして、目覚めるような予感のさせる7巻。もともと、6巻までも優雅な描写が多かった気がしますが、7巻からはさらに絵上手くなっている気がします。なんか、流れるような感じが上手いんですよねぇ。

8巻からは、兵藤家の別荘での特訓を乗り越えて、多々良とちーちゃんがちゃんとカップルとして、試合で活躍しそうな感じがするので、とても楽しみです。

 

8巻

8巻では、兵藤家の別荘の話が中心で、基本的には、ちーちゃんとずっと喧嘩をしてばっかりで、正直あんまり面白くありませんでしたね。9巻へのタメの回と思っています。

この巻では基本的に、多々良が男性(リーダー)としてどうありたいかをメインに据えてましたから、じゃじゃ馬であるちーちゃんを、9巻でどうコントロールしていくか(8巻最後には一体になりそうな雰囲気もある)がとても楽しみですよね。