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月光条例 感想 【おとぎばなしのキャラクターが暴れ出す】 藤田和日郎

月光条例(1) (少年サンデーコミックス)

マンガワンで一気読みをやっていたので、ついつい全巻読んでしまいました藤田和日郎さんの「月光条例」。やっぱり藤田節は健在。目頭が熱くなるシーンがたくさんありました。

あらすじ

主人公の岩崎月光の元に御伽草子の物語の一つであり、主人公である「鉢かづき」が現れる。彼女の目的は、青い月による月打(ムーンストラック)を受けて、おかしくなってしまった「おとぎばなし」のキャラクター達を元にもどすこと。

おかしくなってしまったキャラクター達を元に戻す力「月の極印」を得た月光が鉢かづきとともに、読み手(ニンゲン)の世界に出てきたキャラクターと戦ったり、はたまたおとぎばなしの中に入って、おかしくなってしまったキャラクターと戦うというストーリーになっています。

最初はちょっと読みにくいかも

いきなりネガティブな事を書きますが、正直最初の方は読みにくい。月光というキャラクターがちょっと陰気だったり、ヒロインの名前(呼び名)がエンゲキブという読みにくい名称だったり、とマイナスな要因が多いんです。

月光のパートナーになるキャラクターである「鉢かづき」も正直なところ、「そんなおとぎばなしのキャラクター初めて聞いたんだけど・・・」という印象なので、ストンとハラオチしないという、読みにくさがありました

「赤ずきんちゃん」から急激に面白くなる

この月光条例が面白くなってくる第一段階は「赤ずきんちゃん」、そして第二段階は「桃太郎」のところですね。特に赤ずきんちゃんの方は、月光条例の中でも藤田節が効いた話になっていますね。

イメージ的には、「うしおととら」の「サトリ」を読んでいる気分になりました。「サトリ」は悲しい終わり方でしたが、赤ずきんちゃんはハッピーエンドで終わりますけどね。

そして最大の山場、「千一夜の月」

この千一夜の月では「アラビアンナイト」が題材になっています。この回が最高に面白い。月光条例の最大の見どころはここにありますね。千一夜の月では、主人公である岩崎月光の生い立ちが明らかになったりと、藤田流の伏線回収が見どころになっています。月光の過去の話が悲しすぎるんだよなぁ。。。

ちなみに「千一夜の月」の後に、最後のストーリーがあるのですが、ストーリー展開があまり好きではないので、アラビアンナイトを最大の山場とさせてもらいました。

あとがき

感想を書いたつもりでしたが、凄く抽象的になってしまった・・・まぁ、いっか。正直、世界観を描こうと思っても、全部伝えるのは無理だな、って書いてる途中に思いましたね。

この「月光条例」の魅力は、「おとぎばなし」の決まったストーリーを悪く言えば穿った見方で見ていること。例えば、マッチ売りの少女はなぜ死ななければなかったのか?フランダースの犬もそう。

おとぎばなしとしてストーリーが決まっているもの、今までとは違う見方で見たり、違ったストーリーのキャラクターを出会わせる事で、おとぎばなしの物語の成り立ちを異なる視点で楽しめる漫画になっています。

兎にも角にも、おとぎばなしのキャラクター同士が出会ったシチュエーションを思いつくなんて、藤田先生の感性は凄いなぁと改めて思いましたね。

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